男の子はつらいよ~『21世紀の「男の子」の親たちへ』を読んで
男の子のやんちゃは見守るべき?
思春期の扱い方が難しい?
そんな男の子育児ハウツー本とは一線を画す
現代社会から見た男の子の育て方
について書かれた本をご紹介します。
21世紀の「男の子」の親たちへ 男子校の先生たちからのアドバイス
男の子はやっぱり強くて、スポーツも勉強もできて、いい大学に入って、いい会社に入って、家庭を持って…
そんなこれまでの「男の子の歩む道」はもう通用しない!
変化の激しいこれからの「男の子育て」はどうしたら良いの?
そんな疑問に教育のプロが答えます。
「男らしさ」が邪魔になる!?
ジェンダー、AI時代、グローバル社会、民主主義……
先行き不透明な時代に、
いい意味で「出たとこ勝負」ができるひとに育てるには?----------------------------------------------------------
男子校(麻布、栄光、海城、開成、芝、修道、巣鴨、東大寺、桐朋、灘、武蔵)の
ベテラン先生たちが「これだけは間違いない」ということを根拠に、
21世紀のど真ん中を生きる「男の子」の親として
心得ておくべきポイントをまとめました。(Amazon商品紹介より)
21世紀に必要な3つの力
本書では新しい時代に必要な三つの力が挙げられています。
- 少しの知力と体力
- やり抜く力
- 自分にはない能力を持つ人とチームになる能力
その中で私が最も重要だと思うのが3番目の「自分にはない能力を持つ人とチームになる能力」です。
アンドリュー・カーネギーは鉄鋼王ですが、鉄鋼に特別詳しい人ではないんですね。
鉄鋼に詳しい人を集められたからこそ成功したわけです。
中卒だったヘンリー・フォードも法廷で嫌味な弁護士に専門的知識を問う質問を投げかけられた際に
「私にはそれを答えることはできないが、それを答えられる人に電話をすることはできる」と答えています。
自分一人が何でもできるわけではない。
できないことを補えるチームを作れる人間が成功するし、幸福になれるのではないかと。
新しい力として挙げられていますが、実は昔から必要とされてきた本質的な力だと考えます。
本質的な力ほど身につけるのは意外と難しいものです。
表面的な勉強やスポーツを教えることの方が簡単かもしれません。
「一人でできないことは他の人と協力すればできる」ということを親としては言葉でも体感でも伝えていけたらと思います。
男女格差が大きいのに女性は幸福?!
先日、日本のジェンダーギャップ指数が153か国中、121位という不名誉な結果が発表されましたね。
本書でも少し前のデータではありましたが、ジェンダーギャップについて取り上げられており、日本の女格差が客観的にも分かります。
本書でもう1つのデータが示されていて、それは男女の幸福度の差です。
この差が世界で最も大きいのも日本なんだそうです。
男女格差が大きいのに女性の幸福度が高いなんて不思議ですよね。
これについての考察はなかったので自分で考えてみると、
男女の役割が固定している
→女性は良くも悪くも家庭での裁量権が大きい & 間欠的な働き方ができる
→一方男性は会社では必ずしも自分の裁量で行える仕事ばかりではなく、家庭でも妻が采配を決めている(?) & 新卒から定年まで働くという固定概念が強い
→辞めた(休みた)くても辞められず辛い
→男性の幸福度低い
このような風景をイメージしました。
というか実際に夫が社会で押し付けられる規範(残業、休みにくい等)と、家庭へのコミットに葛藤を感じています。
現代は男性は男性で、これまでの社会的概念のまま家庭での役割も追加され、相当に苦しい時代なのかもしれません。
つまりこれから大人の男性になっていく男の子の子育ても、昔のサラリーマンをつくるようなイメージではいけないんですね。
実際に結婚相手に求めるものとして女性から男性へは1位は性格、2位が家事・育児能力なんだそうです。
勉強やスポーツだけではなくて、家庭での仕事もしっかりと学ばせておく必要がありそうです。
家庭の仕事は学校では教えることができないので、家庭で責任を持って教えていけたらと思います。
大きくなって結婚することもあるでしょう。
その時に先にも書いた「他の人と協力する」ということを合わせて体で覚えられていると、幸せな家庭生活が送れるのではないかと、そんな理想を描いています。
そうして国全体のジェンダーギャップが小さくなればいいし、
同時に男性の幸福度も上がればいいなと思います。
まとめ
新時代に必要な力は3つ
- 少しの知力と体力
- やり抜く力
- 自分にはない能力を持つ人とチームになる能力
+ これからは男性も家事・育児必須!
家庭でできることってそんなに多くはないのでしょうが、できることはやってあげたいと思っています。
「男の子」というタイトルでしたが、特に後半は女の子にも通じる内容でした。
目先の育児よりもっと先の未来を想像できる人に読んでもらいたいです。
気になる方は是非読んでみてくださいね!
【合わせて読みたい】
tomodaruma.hatenablog.com
このブログを書いている人はこんな人